目次
水槽のメンテナンスをおこなう
水槽業者とは?
水槽の掃除や生体の管理などを代行しているのが水槽メンテナンス業者です。水槽のリースやレンタルをおこなっている業者が、水槽のメンテナンスサービスも行っていることがほとんど。
熱帯魚や水草、ポンプなどを販売するアクアショップや、掃除をメインにしているクリーニング代行サービスとは決定的に異なります。
水槽メンテナンス業者は、魚や必要な器具についての造詣が深く、豊富な知識を活かして適切なメンテナンスをおこなってくれる水槽のプロフェッショナルです。
今回、数ある水槽業者の中でも、スポットメンテナンスに対応している業者をピックアップ。スポットメンテナンスとは、1回のみメンテナンスだけを依頼できるサービスのこと。すでに持っている水槽でもメンテナンスを依頼できるのが大きなメリットです。
そこで、このページでは、水槽のスポットメンテナンスに対応している業者を紹介します。
水槽リース(レンタル)のリース価格は?
価格が安いおすすめ業者ランキング
水槽メンテナンス業者ランキング
2023年3月31日時点でGoogleで「水槽 リース」「水槽 レンタル」「水槽 メンテナンス」と検索してヒットした上位50社のうち、スポットメンテナンスに対応しており、水槽のサイズが明記されている企業は4社のみでした。その中から、スポットメンテナンス費用が安い順に3社掲載しています。
ホームページ |
![]() |
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URL | https://www.aqualink.tv/ | アクアリンク公式サイト |
スポットメンテナンス料金 | 14,800円(税不明)~/回 ※60cm水槽淡水の場合 |
メンテナンス料金 | 月額リース・レンタル料に込み ※60cm水槽淡水の場合、月額9,800円(税不明)~ |
メンテナンス頻度 | 月1回~2回 ※定額で何回でも出張可能 |
アクアリンク の メンテナンス 特徴 |
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設置事例 |
![]() ※引用元:アクアリンク公式HP
(https://www.aqualink.tv/set17.html) |
所在地 | 東京都台東区浅草3-36-9小宮ビル2F(管理/営業本部) |
電話番号 | 0120-57-9595 |
対応エリア | 全国 |
※参照元:アクアリンク公式HPより(2023年3月時点)
ホームページ |
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URL | https://www.aquarentarium.com/ | アクアレンタリウム公式サイト |
スポットメンテナンス料金 | 19,800円(税不明) | |
メンテナンス料金 | 基本的にレンタルやリースに込み メンテナンスのみの料金はなし |
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メンテナンス頻度 | 月2回標準(要望に合わせて月1回) | |
アクアレンタリウム の メンテナンス 特徴 |
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設置事例 |
![]() ※引用元:アクアレンタリウム公式サイトHP
(https://www.aquarentarium.com/水槽設置事例/#point3) |
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所在地 | 東京都足立区栗原3丁目23番10号JSビル101号室 | |
電話番号 | 03-4500-8422 | |
対応エリア | ・10km圏内 ・20km圏内 ・50km圏内 ※問い合わせにより、50キロ以上の遠方も対応可能。 |
※参照元:アクアレンタリウム公式HPより(2023年3月時点)
ホームページ |
![]() |
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URL | https://suisouya-jugemu.jp/ | 水槽屋じゅげむ公式サイト |
スポットメンテナンス料金 | 22,000円(税込)~ | |
メンテナンス料金 | 22,000円(税込)~ (基本的にはリース・レンタル料金組み込み) |
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メンテナンス頻度 | 毎週 | |
水槽屋じゅげむ の メンテナンス 特徴 |
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設置事例 |
![]() ※引用元:水槽屋じゅげむ公式HP
(https://suisouya-jugemu.jp/works/株式会社アルガオートサービス) |
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所在地 | 長野県松本市水汲166−4 文殊ビル101 | |
電話番号 | 0263-88-8173 | |
対応エリア | 公式HPに記載がありませんでした。 |
※参照元:水槽屋じゅげむ公式HPより(2023年3月時点)
水槽メンテナンス業者の比較
ポイント
比較ポイントは以下の3つです。
- 豊富な知識とノウハウに基づいたメンテナンス
良いメンテナンス業者を選ぶ際に見るべきポイントで重要なのが、豊富な知識とノウハウがあるかどうかです。水槽のメンテナンスは、ただ単に水槽の掃除をすれば終わりというものではありません。レイアウトや生体の入れ替えなどデリケートな作業も多いため、信頼できる業者に任せると良いでしょう。できるだけ長く美しさを保つためには、適切な清掃や管理が必要不可欠なのです。アクアリウムの深い知識と経験のある水槽メンテナンス業者に任せることをおすすめします。
- 料金の適正さ
できるだけ費用を抑えて水槽のメンテナンスをおこないたいですよね。プロに任せるなら、それなりに費用がかかることも多いですが、安さとプロとしての経験値のバランスが取れている業者を選ぶのがコツ。導入事例や設置事例などから、実績があるかどうかをチェックするのもポイントの1つです。
また、追加料金の有無も見ておきたいところ。安すぎる業者にありがちなのが、「明記されていない」もしくは「最初に説明がされない」状態で、後から金額を請求したり、商品の購入が必要だったりすることがあるので、事前に確認を取りましょう。
- 幅広い要望に対応できる提案力
水槽業者のサービスを見ると、どれも似ていると思ってしまいますよね。しかし、実はそれぞれの業者で得意とする分野や対応できる範囲が異なります。設置からメンテナンスをしてもらえても、移転や引っ越しなどの対応ができない、レイアウトやデザインの変更が対応できないといったことも。
また、生きものを扱っているので、水温の管理やきめ細かな調整が必要です。どういった要望に応えてもらえるのかをしっかり確認した上で、適した業者にメンテナンスを任せましょう。
水槽メンテナンスの頻度と料金
水槽を美しく、また魚たちが快適に過ごすための環境整備に重要なのが水換えとろ過装置の点検や清掃といったメンテナンスです。水槽の水は毎日汚れていきます。ろ過装置があるため汚れは吸収されますが、ろ過装置にも限界があるため、定期的な水換えが必要です。
また、水槽の水は一度にすべて替えるのではなく、1/3ずつ替えるのが基本。
水換えには、温度管理や生態管理などのプロの業があるため、素人にはなかなか真似できないところも多くあります。
当然、水替えの際にろ過装置の点検や清掃も必要です。もし不具合があれば、汚れや生環境への影響はさけられません。
他にも発生したコケの除去や、水温の維持のされ方、水槽レイアウトの修正、さらに海水であれば塩分濃度のチェックなど、メンテナンスの内容は多岐に渡ります。
月に何回くらいのメンテナンスが適切?
ひとくちに水槽のメンテナンスを行う業者さんといっても、その技術は千差万別です。業者ごとに推奨する期間はさまざまです。例えば週1回、2週に1回、あるいは依頼があった場合のみなど。
リースとメンテナンスがセット料金の業者の中には、月に1~2回実施しているところもあります。
ここでポイントとなるのは、扱うのは生き物なので、回数だけで業者を選んではいけないとうこと。水槽内の状況に応じた清掃を行ってくれるかどうかが重要なのです。それに、頻繁に業者が来るのも正直、面倒。であれば、少ない回数でも、高い技術によって、きれいな水槽を保ってくれる方がいいと思いませんか?
パック料金の実施
メンテナンス業者では、リースやレンタルに費用が含まれている“パッケージ料金”が主流です。リースやレンタルでの契約で、1回につき幾らと請求してくる業者も存在しますが、追加料金の発生事例が多いため、あまりおすすめできません。
その点、定額料金でメンテナンスを実施してくれる業者の場合、追加料金の発生がほとんどないケースが多いのが特徴です。
参考までにお伝えしますと、60cm水槽のレンタルでは、初期費用もしくは30,000円前後となり、月々の料金は10,000円~が相場(※)です。それほど負担にはなりません。
※参照元:熱帯魚レンタル比較.jp(http://www.zbrush.jp/rental_price.html)
【初心者向け】水槽メンテナンスの
よくある疑問を解決!
水槽の水はメンテナンスで全部
入れ替えるべき?
結論から言うと、水槽の水をすべて入れ替えるべきではありません。体に馴染んでいた水が突然すべて違う水になると、水質の変化による負荷が魚たちにかかってしまいます。場合によっては、phショックというショック症状を引き起こす恐れがあるでしょう。phショックとは水質の変化によるショックであり、魚たちが新しい水質に適応しようと頑張るあまり、疲弊して弱ってしまったり病気にかかりやすくなってしまったりします。
水槽が極端に汚れているときや、カビや病気などトラブルが生じているときなど、水をすべて変えた方が良いケースもありますが、基本的には水質は急変させない方が賢明です。水換えの際は、全体の3分の1程度の水を残しておくと良いでしょう。
なお、水換えの量を抑えつつ綺麗な状態を保つには、メンテナンスの回数を増やすのがコツ。一般的には1~2週間に1度水替えを行うのが適切とされていますが、適切なメンテナンス頻度は水槽の大きさや飼育している魚たちの種類などによって異なります。ご自分の水槽に適した頻度を模索してみてください。
水槽の苔(コケ)はどうやって
メンテナンスする?
コケが成長するのに欠かせないのが光合成です。コケは水中の栄養素を吸収するだけでなく、光を受けて成長するので、コケを改善するには光の強さや照射時間を見直す必要があるでしょう。とはいえ、水草を育てている場合、光を水槽に当てないわけにはいきません。水槽の状態をクリアにして見栄えを良くする上でも光は大切です。
また、一概にコケといっても種類があり、発生する原因が異なるため種類に合わせて対策しなくてはなりません。水を入れ替えて綺麗になるケースもありますが、水道水に含まれている栄養素を主に取り入れている「茶ゴケ」などは要注意。茶ゴケの対策として、エビ類やオトシンクルスを水槽に入れて食べてもらったり、水草に吸収してもらったりする方法があります。茶ゴケは水草が生い茂っていると発生しにくいという特徴があり、とりわけ成長速度の速い有茎草がおすすめです。
ろ過フィルターはどうやってメンテナンス
する?
ろ過フィルターのメンテナンス方法
ろ過フィルターはブラシや飼育水でメンテナンスします。メンテナンスの頻度は飼育している魚の大きさや数、水槽のサイズなどによって変わってきますが、2~5ヶ月に1回が目安です。掃除するタイミングは、フィルターのスイッチをON/OFFの状態にしてもゴミが水に混ざるようになってきたとき。上記の状態は汚れが溜まっている証拠なので、掃除が必要です。具体的なろ過フィルターのメンテナンス手順は、まず飼育水でろ材をすすぎ、そしてブラシでホース内の汚れを除去します。さらに部品の汚れを取り、目で確認して気になるところを重点的に掃除しましょう。
ろ過フィルターをメンテナンスする際の
注意点
ろ過フィルターを掃除するとき、気を付けなくてはならない注意点があります。それは、フィルターを掃除するとき、同時にほかの場所をメンテナンスしないことです。ろ過フィルターはいわば水槽の心臓部であり、水質に大きな影響を及ぼすバクテリアが住んでいます。ろ過フィルターを掃除するとバクテリアの数が減るため、メンテナンス後は水質が安定しません。ただでさえ水質が不安定なのに、水替えや床掃除まで行うとさらにバクテリアが減少してしまい、水質が悪化する原因になる可能性があります。そのため、ろ過フィルターをメンテナンスするときは、水替えや床掃除は行わず、水質が安定してから行うようにしましょう。
底砂(底床)はどうやってメンテナンス
する?
底砂は水槽の中に入れたまま掃除できるので、取り出して掃除する必要はないです。砂利や砂には細かい汚れが溜まりやすいので、すべて取り出してきちんと洗いたくなるものですが、それは正しい清掃方法ではありません。底砂を救い上げて外に出そうとすると、砂の中に溜まっていた菌まで飼育水の中に舞ってしまうので、魚たちが病気になってしまいます。
底床はバクテリアたちが住んでおり、水を綺麗にする役割を果たしてくれているので、無理に水道水で丸洗いしなくて良いのです。むしろバクテリアが流されてしまい、水質が不安定になってしまうでしょう。
ただし、底床に汚れが溜まりすぎると、水草が根を張れなくなったり水質が悪くなったりします。そのようなときは掃除をする必要があります。底床をそうじするときは、水槽掃除用のプロホースやクリーナーを活用するのがおすすめです。バクテリアが減少しすぎないように、一度にすべての範囲を掃除するのではなく、半分の面積ずつ掃除しましょう。
水道水のカルキ抜きはどうやって行う?
カルキと呼ばれる塩素を含むカルシウム室が含まれている水道水。カルキは魚たちの鰓や表面のぬめりを刺激したり、バクテリアにダメージを与えたりし、死なせてしまう要因になります。そのため、水道水の水は直接水槽に入れるのではなく、カルキを中和してから注がなくてはなりません。
カルキ抜きの方法はいくつかあり、水を汲み置いておく方法や、沸騰させる方法、市販のカルキ抜きを使う方法、アクアリウム用の浄水器を使用する方法、エアレーション(曝気)で抜く方法などがあります。水を汲み置く方法は紫外線の当たる場所に水道水を置いておくという、特別な道具を使わない方法ですが、天気に左右されたり、カルキが抜けている証拠が分かりにくかったりするという難点があります。
また、沸騰させる方法には水の酸素が薄まるという側面があり、アクアリウム用の浄水器を使用する方法には価格が高い側面が、エアレーションで抜く方法には時間がかかる側面があります。
そのため、一番おすすめなのは市販のカルキ抜きを使う方法です。カルキ抜き剤(塩素中和剤)はホームセンターのペットコーナーやアクアショップなどで販売されており、手軽に購入できます。規定量のカルキ材を水道水に入れるだけという、使い方が簡単な点も魅力です。手間をかけず短時間で安全にカルキ抜きを行うことができるでしょう。ただし、カルキ抜き剤の入れすぎは魚に悪い影響を及ぼすので、投入量は規定量を守ることが大切です。
人工海水はどうやって作る?
海水魚を飼育する場合、人工海水を作らなくてはなりません。人工海水は水道水に人工海水の素を溶かして作ることができ、海水に似た水質を再現できます。人工海水を作る際に重要なのが、人工海水の素と水の割合や水温。純粋な水と海水では比重が異なり、同じ体積でも重さが若干異なります。そのため、比重を整える作業が必要になってきます。
水温によっても比重は左右されるので、飼育水と人工海水の温度を同じにしておくのもポイント。人工海水の素はどのメーカーのものを使用しても構いませんが、メーカーが推奨している使用量を守りましょう。人工海水が解けた後は比重計で正確な比重をチェックすると良いです。
メンテナンス中に水槽の中は魚たちは
どうする?
水槽をメンテナンスしている間、魚たちをどう扱ったら良いか悩む人は多いかもしれませんが、取り出さなくて大丈夫です。バケツなどに取り出して作業を行うと、救い出す際に魚たちの体を傷つけてしまったり、別の容器に移したことでストレスを与えたりしてしまいます。
掃除が長引けば長引くほど、隔離先と元の水槽との水温に差が生じるので、体にかかる負荷も大きくなるでしょう。メンテナンスをするたび魚たちにストレスを与えることがないように、水槽掃除をする際は魚たちを水槽に入れたまま行うのが適切です。
水槽の内側を洗うのに洗剤を使って良い?
基本的に、水槽を洗うときは洗剤を使わないようにしましょう。洗剤には界面活性剤が含まれており、魚たちの呼吸を妨げる要因になります。界面活性剤がエラに付着すると魚たちは呼吸ができなくなり、最悪の場合死んでしまいます。
また、水槽内に使用するだけでなく、水槽の表面を洗剤でふき取るのも避けた方が賢明です。洗剤が少量でも水槽内に溶け込むと、魚たちに悪影響を及ぼすので、使用しないことをおすすめします。
水槽を洗う際は、できればメラミンスポンジやブラシなどを使用し、何にもつけずにこするのが安全です。手間がかかる掃除方法ですが、辛抱強くこすって汚れを落とすのが魚たちのためになります。なかなか落ちない汚れや細部の汚れがあるからといって、安易に漂白剤を使用するのは危険です。漂白剤の中には界面活性剤が含まれているものもあるため、成分をチェックしてから使用する癖をつけましょう。
水槽レイアウトを変える適切な頻度は?
水槽のレイアウトは月に一度~半年に一度程度行うのが好ましいです。水槽のレイアウトは見た目に直結しているので、自分の納得がいくようにデザインしたくなるものですが、あまり頻繁にいじるのは魚たちに良くありません。レイアウトが変わると魚たちは環境が変わるので、ストレスを感じます。レイアウトを変えると砂が巻き上がり、ゴミが舞ったり水が濁ったりするでしょう。水槽の印象をガラリと変えられるレイアウトの変更ですが、魚たちの負担を考えて、頻繁に行わないよう気をつけることが大切です。
自分で自宅の熱帯魚水槽をメンテナンスする方法
水が濁って見える・異臭がするなどの場合は水換えのサイン。飼育している熱帯魚の種類や水槽の大きさにもよりますが、1~2週間に1回を目安に換水を行ってあげましょう。
水槽のメンテナンスは大変な作業に思えますが、小さな水槽なら慣れれば1時間程度でできるようになります。手順やコツを掴み、魚たちが快適に過ごせる環境を整えましょう。
1.必要な道具を用意する
まずは水槽のメンテナンスに必要な道具を揃えましょう。
- メラミンスポンジ
- コケを掃除する用のヘラ・スクレーパー
- プロホース
- ホース・配管用のパイプブラシ
- バケツ(水を注ぎやすい形状が◎)
- タオル5枚くらい
- ブルーシート
水槽内の汚れやコケなどを落とすために、メラミンスポンジやジラコヘラなどを使うのがおすすめ。水槽を傷つけずに掃除できます。メラミンスポンジは一般的なスポンジと比べてきめが細かく、柔らかいのが特徴。水槽の角やコードなどにも柔軟に扱えます。
また、水槽の周りや床にブルーシートを敷いておくと、水や汚れが飛び散った際にも安心です。さらにタオルを多めに用意しておき、片手に持ちながら掃除をすると周囲を汚さずにすみます。
2.水槽や機材を点検する
メンテナンス中のトラブルを防ぐために、事前に水槽や機材の点検をしておきましょう。
- 熱帯魚やエビなど、水槽内の生きものが元気に泳いでいるか
- 水槽にヒビや割れ、傷、水漏れがないか
- 機材は問題なく動作しているか
上記の点をチェックしておくと、メンテナンス中のトラブルを防ぐことができます。
3.水槽内のコケや汚れを掃除する
水槽内の掃除では、まずコケ掃除から行います。水槽内のレイアウトを大きく変更したい場合は素材を取り出しておきましょう。
また、作業前にはろ過機の電源を切り、取り除いたコケや汚れがろ過機内に流れ込まないようにします。ただし、外部フィルターなどの場合は電源の切り替え時にフィルターの汚れが出てしまうことがあります。
たとえば配管内や接続ホースが汚れている場合、電源ON時に内部の汚れが水槽内に出てきてしまうことも。そのため、ろ過機の種類によっては電源を切らずに作業した方がいい場合もあります。
水槽を傷つけないよう注意して掃除する
コケ掃除には、ジラコヘラなどのコケ取り用ヘラやスクレーパーを用います。水槽と砂の間にヘラを差し込んで隙間のコケや汚れを取り除きましょう。
ガラス水槽の場合は水槽の接続部分を傷つけないように注意。角はメラミンスポンジで掃除するのがおすすめです。また、アクリル水槽の場合はヘラを面に沿ってゆっくりと動かし、ゴシゴシ擦らないようにします。可能な限り少ない回数でコケを除去するのが良いでしょう。
なお、メラミンスポンジを用いて細かなコケを除去するのもおすすめ。ただし水槽内が乾いた状態での使用はNG。強い摩擦によって水槽が傷つく恐れがあるため、メラミンスポンジは水中でのみ使用するようにしましょう。
最後は素手で確認
ヘラやメラミンスポンジでコケを除去し終えたら、水槽面を素手で触って確認します。ぬめりが残っている場合はコケを除去しきれていないため、その個所を再度掃除しましょう。
4.水槽内の水換えを行う
コケを除去した後は、水換えを行います。プロホースなどのクリーナーポンプとバケツを用いて水槽内の水を抜きましょう。
水槽内の水をすべて換えるのではなく、少なくとも全体の半分以上の水を残しておきましょう。可能であれば全体の3分の2程度の水を残しておくのがおすすめ。たとえば65Lの水槽の場合、20L程度の水を抜きます。
水槽が極端に汚れている・カビや病気などのトラブルがあるといった場合でない限り、一度に多くの水を換えるのではなく、メンテナンスの回数を増やしてきれいな状態を保ちましょう。
5.底砂を掃除する
底砂は水槽内から取り出さず、入れたまま掃除します。掃除する範囲は全体の半分に留めます。底砂にはバクテリアが住み着いているため、掃除しすぎると数が減ってしまいます。水質の悪化につながるため注意しましょう。
底砂の掃除にはプロホースやプロクリーナーを用いるのがおすすめ。掃除機をかけるような感覚で効率よく汚れを除去できます。
6.水草のトリミングを行う
水槽内に水を注ぐ前に、水草をトリミングしておきます。水草は成長していますから、成長防止や観賞性の観点からトリミングするのがおすすめです。
水を注いでからトリミングを行うと葉の欠片が舞ってしまう恐れがあるため、水を注ぐ前に行いましょう。
7.水を水槽内に注ぐ
水槽内の掃除をしたら、水を注ぎ入れます。注ぐ水は水換え用として準備し、カルキ抜きや水温調整を行っておきます。水道水をそのまま注いでしまうと、カルキが魚やバクテリアに害を及ぼしたり、水温差によって魚にダメージを与えてしまう恐れがあります。
水槽内に水換え用の水を注ぐ際は、落下地点に片手を添え、水を優しく分散させながら注ぐのがポイント。勢いよく水を注ぐと底砂が舞ったり、水草が浮いたり、レイアウトが崩れてしまう可能性があります。
たとえば水槽が小さい場合は計量カップなどを用いる・大型水槽の場合はポンプを利用するなどの工夫を行いましょう。
8.レイアウトを調整し、電源ON
水を注いだ後は、水槽内のレイアウトを調整します。コケ掃除前に素材を取り出している場合は戻しておきましょう。また、水草が浮いてしまいそうな場合は水草用ピンセットなどで植え付け直します。
レイアウトを整えたら、ろ過フィルターや水槽用ヒーターの電源をONにします。固定用吸盤はしっかりとくっついているか、劣化していないかなども確認しておきましょう。
9.魚や設定の確認
水槽の蓋を閉めたらメンテナンス完了です。メンテナンス後は以下のポイントをチェックし、魚や設定の確認を行いましょう。
- 魚たちが元気に泳いでおり、異変はないか
- ろ過フィルターから水が正しく流れているか
- 水温は設定温度どおりになっているか
- 機材類の電源はONになっており、正しく作動しているか
- 水漏れが生じていないか
- 漏電していないか(触るとビリビリするなどの場合は漏電の可能性あり)
また、水槽の周りが濡れていたり汚れていないかもチェックしておきます。とくにフローリングの床は水に弱いため、濡れていたらすぐに拭き取りましょう。
水槽メンテナンスの注意点
熱帯魚などの生きものは、環境が急変するとダメージを負ってしまいます。そのため、水槽のメンテナンスは以下の注意点を守り、手順どおりに行いましょう。
飼育している熱帯魚に合った頻度でメンテナンスをする
水槽のメンテナンス頻度は1~2週間に1回程度が目安ですが、飼育している熱帯魚や生きものの種類やサイズによって異なります。
水換えのタイミングは、水が濁って見える・異臭がするなどの場合や水質検査薬を使って判断するのがおすすめ。
高頻度にメンテナンスを行うと魚たちにストレスを与えてしまうため注意しましょう。
水換え用の水はカルキや水温に注意
メンテナンス時に水槽に注ぐ水は、必ず水換え用として準備したものを用います。カルキ抜きや水温調整をしっかりと行い、魚たちにダメージを与えないようにしましょう。
水換え量は全体の半分程度に抑えるのがおすすめ
水換え量は全体の約半分程度までに抑えておくのがおすすめです。
水槽内が汚れていると全ての水を換えてすっきりさせたくなってしまいますが、全部の水を換えてしまうと環境が急変します。そのため、全体の3分の1から2分の1程度の水を換えるようにしましょう。
水槽を傷つけないように掃除する
コケや汚れを掃除する際に、水槽内を傷つけないよう注意しましょう。
掃除にはメラミンスポンジやコケ取り用ヘラ、水槽用クリーナーポンプなどを使用します。とくに水槽の角やヒーターには柔軟性のあるメラミンスポンジなどを使用し、優しく丁寧に汚れを除去しましょう。なお、乾いた状態でのメラミンスポンジの使用はNGです。
底砂の掃除は全体の半分程度まで
底砂が汚れていると取り出して掃除したくなってしまいますが、水槽内に入れたまま全体の半分程度を掃除するようにします。全ての底砂を掃除してしまうとバクテリアの激減によって水質が急変してしまうため、注意が必要です。